理学は,自然界に潜む未知の現象や法則を求めて,自らの好奇心のおもむくままに自由に思索し,探求する学問です.理学に取り組む研究者は自分の研究を考える時に,それがどのように社会や人々の生活,あるいは我々を取り巻く地球や宇宙といった環境に影響を及ぼすかを考えることはあまりないかもしれません.
しかし,そのような好奇心に導かれて行った研究がきっかけとなり,当の研究者が思いもしなかったような科学技術,あるいは人々の暮らしを大きく変えるような発明などにつながっていくことも人類の歴史で繰り返し見られます.一方で,好奇心によって行った研究の結果が我々を取り巻く自然や環境,あるいは社会の平和や安全を脅かすような結果をもたらしたことも少なくないと思います.
研究という営みはすべて,多かれ少なかれこのような功罪を持つものだと思いますが,理学という純粋に好奇心によって行う研究でも,それが社会へもたらす影響について,もはや無関心ではすまされないだろうと思います.そのような理学研究と社会との関わりに思いを巡らすことにも研究を行う者、学ぶ者の責任があるのではないかと考えます.

理学研究科長・理学部長 國府 寛司

日時

  • 令和4年11月22日(火)10:00~11:00

場所

  • 理学研究科6号館南棟 4階401講義室

講演タイトル

  • 理学とSDGs

講師

  • 村上 芽(むらかみ めぐむ)
  • 株式会社日本総合研究所 創発戦略センター シニアスペシャリスト

対象

  • 京都大学学生および教職員

参加費

  • 無料(事前登録必須)

申し込み

主催

  • 京都大学理学部・理学研究科

お問い合わせ先

  • 京都大学大学院理学研究科附属サイエンス連携探索センター
  • 電話:075-753-9413
  • メール:050sacra*mail2.adm.kyoto-u.ac.jp(*を@に変えてください)